なぜリエゾンするの?(フランス語のリエゾンする理由)

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フランス語を流れるように読み進めるために理解しておきたいのが、子音と母音をつなげる連音(リエゾン)です。

そもそもなぜリエゾンが起きるのだろうと疑問に思ったことはありませんか?

この記事ではリエゾンする理由を探り、リエゾンが起きるケースをご紹介しながら、フランス語の連音についての考察を深めていきたいと思います。

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フランス語のリエゾン(連音)の研究

英語でも単語をつなげて発音することがありますが、フランス語が英語と大きく異なるのは、フランス語には単語の語末に発音しない子音字が存在すること。

この発音しない子音字に、次に続く単語の母音が伴って、その子音字が生かされ、発音されることになります。フランス語ではこれを liaison(リエゾン)「連音」といいます。

さて、以下はリエゾンの定義です。

リエゾンの定義

単語の末尾の発音しない子音字を、次に来る単語の語頭の母音とつなげて発音します。

発音しない子音字の存在、これが連音の難しさの理由の一つと見えますが、さらに厄介なのは、リエゾンだけでなく、アンシェヌマン、エリジョンという3つの異なる連音が存在することも、さらに混乱に拍車を掛けます。

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なぜリエゾンするのか?

そもそも何故、連音が生まれたのでしょうか?理由を考察してみましょう。

元来、consonne(コンソンヌ)「子音」とは、con=共に、sonne=鳴る、という語源が意味するように、単独では音が存続しません。音声としては子音は母音に比べ、すぐに消えるて無くなる弱い存在なのです。

子音だけでは、ppp、ttt、kkk(破裂音)とか、fff、sss 、ʃʃʃ(摩擦音)などの瞬間的な音の連なりとなり、そこまで高度化できそうもありません。それには生命の根源から発せられる声、継続する母音の助けがやはり必要なのでしょう。

古代フランス語から、子音の数を増やして言語を高度化していく中で、フランス語は一方で語末の母音を切り捨て、他方では次に続く単語の母音の支えを必然的に必要とした。不要な母音を減らした分、後続の母音で帳尻を合わせたわけです。

ある種、無駄を削ぎ落とし最適化した上で、耳障りの良い連音へと洗練し体系化されていったとみるのが自然ではないかと思います。

ちなみに、以下はリエゾンする際の子音の音の割合です。

リエゾンする子音の音割合
[ z ]
[ t ]
[ n ]
[ R ]
[ p ]
49%
28.2%
22.5%
0.25%
0.05%

[ z ]+母音 で発音するリエゾンが約半分を占めていることから、ザ,ジ,ズ,ゼ,ゾ などの強い音が求められてきたことが想像できます。また[ t ]が3割と、[ n ]が2割となり、同様にタ,チ,ツ,テ,トナ,ニ,ヌ,ネ,ノ の音を加えてほぼ全てのリエゾンが構成されていることがわかります。[ R ][ p ]のリエゾンはあっても非常に少ないです。

リエゾンには細かいルールが存在したり、とかく面倒な印象を持ちますが、長きに渡る音遊びの結晶を思うと長い歴史を感じますし、ある種の合理性も感じます。

リエゾンの音の例

リエゾンと言われる子音の音の種類について以下にご紹介します。

リエゾンの音と綴り

   綴り
[ z ]  s :Les EtatsUnis(レュニ)アメリカ
    x :Un faux ami(アンフォミ)偽の友達
    z :Allezy(アレィ)頑張れ
[ t ]  d :Un grand espoire(アングランスプワー)大きな希望
[ n ]  n :En attendant(アンタンダン)待ちながら
[ R ]  r :Un premier emploi(アンプるミエプルワ)最初の仕事
[ p ]  p :Trop ému(トろミュ)感動に満ち溢れた

*ルビ◯は、[ ɑ̃ ]後方のアンの鼻母音です。

これらの音と綴りでリエゾンが生じる、ということを何となく頭の片隅に留めて置いていただければと思います。

*リエゾンするケースについては、以下の記事も併せてご覧ください。

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